任天堂、WiiUの国内生産を近日中に終了すると発表

任天堂が2012年に発売した家庭用ゲーム機「Wii U」の国内での生産が近日終了すると公式サイトで発表しました。

2016年11月10日頃から任天堂の公式サイトにある、「WiiU　ハードラインナップ」にて現在発売中の「WiiU プレミアムセット」と「WiiU スプラトゥーンセット」が「近日生産終了予定」という表記があり、WiiUの生産が終わるのではという推測がありました。

そこでIGNが任天堂に取材したところ、任天堂の担当者は次のように語り、生産を終了する予定があることを明らかにし、他地域でも生産を終了する可能性を示唆しました。

任天堂公式サイトにありました通り、Wii Uの日本国内における生産は近日中に終了する予定です。生産終了の日程に関しましてはまだお知らせできません。本日、お知らせできるのは、北米で本会計年度内に販売予定のWii U本体がすでにすべて出荷されていることです。在庫に関しましては、各店舗で直接お問い合わせください。

WiiUは2012年の年末に発売された家庭用ゲーム機で、発表当初からWiiよりもゲーマーに向けたアピールを強くしており、発売時に10本以上のタイトルを用意し、UBIsoftの「アサシンクリード」やワーナーの「バットマン」などのゲーマーに人気のあるゲームをそろえていました。

しかし、初期の開発が難しかったことや、消費者にハードの魅力がなかなか伝わらなかったことなどから販売数が伸びず、E3で発表したタイトルが開発中止になる、発売直後に参入した販売会社が早々とサポートを止める、などの事態が発生。ハードも円高や生産コストの影響で逆ざやとなり、任天堂は苦境に立たされます。

そのため、任天堂は開発環境の改善や人材を大幅に増強するなど社内の開発･販売体制の見直しを行いました。
その結果、2013年に落ち込んだ販売数は2014年で一時回復し、その後もSplatoonなどのヒット作が発売され、2015年には営業利益も黒字へと転換することとなります。

とはいえ、やはり立ち上げが失敗した影響は大きく、これまでに販売数1336万台と、任天堂のゲーム機としては過去最悪の販売数となりました。

そして今年、Nintendo Switchが発売することもあって君島社長が来年度までに生産終了する可能性を発言し、今回の発表によってWiiUはNintendo Switchへと切り替えていくこととなります。

WiiUは徐々にフェードアウトするとはいえ、WiiUの従来の据え置きとは違う新しいゲーム機という特徴や、WiiUの頃に整備された開発環境、そしてWiiU時代に生まれたSplatoonやamiiboなど、WiiUの遺産は決して無駄なものではないでしょう。

引用元　任天堂はWii Uの日本国内生産終了を発表
任天堂　WiiU　本体ラインナップ